2009年1月17日土曜日

All bloggers speak their opinion.

それで、支持率はちょっとあがったかな、と期待していたのだが、一旦ついたマイナスイメージはなかなか変わらないらしく、10、11日に行われた産経・FNNの合同世論調査では内閣支持率危険水域といわれる18・2%にまで落ち込んだ。首相にしたい政治家で、現役の麻生首相が、渡辺喜美議員の後ろにおちたのは、本当に意外だった。
■読者の中には、麻生内閣の支持率が下がるのはマスコミのバッシング報道のせい、という人もいるが、一般に新聞社のナカの人たちは、別に麻生政権をどうこうしようという意図があるわけではない(一部記者にはあるかもしれない。それは別の機会に説明しよう)。新聞もまた、世論調査の結果などをみながら、読者の好み、ツボを探りながらどう報道するかをさぐっている。
■あんまり他社と横並びに麻生首相バッシングでいくより、ここでちょっと擁護に回ったほうが、ニッチの読者がつかめるか。しかし世論調査であまりに支持率が低かったら、世論とあまりに乖離した紙面作りはできないな、とかいろいろ考えているわけである。新聞も、黙々と客観的事実を報道しているだけでは、認められない時代。多くの読者に愛されてなんぼの人気商売。間違っても「読みたくない読者は読まなくて結構」といった傲慢な態度は禁物だ。
■しかし、政治家も新聞も、そうやって有権者、読者の方ばかりみて、それを自分の行動や発言のスタンダードにしていくと、次第に個性というか骨がなくなっていく感覚もしているのだな、実は。
■自ら政治家になりたい、としっかり目標のある論文をかいた池田さんは、麻生首相が好きな理由は「批判されても、意見を出せるところ」と言っていた。本当は政治家やメディアも、おのれの信念や哲学、矜恃を批判を恐れずに自らの行動や発言の規準としていくのが理想で、そういうことを「分かってくれる」人こそ、真の支持者であり読者なのだろうが。でも、テレビやネットのチラ見で膨大な情報を摂取して消化不良のままものごとを判断しがちな匿名という名の大衆が、びっくりするほど影響力をもつ今の日本で、そういう「傲慢さ」を貫くのはものすごく難しい。
■日本は、政治家もメディアも育ちにくい国ではないかと、ふと思ったきょうこのごろ。
<2009/01/16 16:31>
「福島香織」の記者ブログ<北京・官邸趣聞博客(ぺきん・かんていこねたぶろぐ)> http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/

0 件のコメント:

コメントを投稿